りきすいの郷(さと)

テキスト系の記事とか、ネタ系の記事とか書きます。

リフレッシュ

こんにちは。りきすいです。

私、実は勤務先でのキャリアアップのため、6月にとある試験を受験するのですが、そのためには非常に多くの勉強をこなさなくてはなりません。この試験に向けて、すでに人生14回分くらいの勉強をしたような気がしますが、これではまだ6月の試験に合格することは不可能でしょう。2週間後に控えた試験までにせめてもう8回分くらいは、8回分くらいはせめて・・・

とはいえ、私は自宅で勉強をするほど殊勝な心得を持ち合わせてなどおりません。このように言えば、まるで開き直った堕落の民のようにあなたがたの目には映るのかもしれません。しかし、瞳に映るものすべてが真実であるとは限らないのです。私は、とても、勉強しているのです。

職場へと出勤すれば、業務の一切はすべて他の社員に任せ、私は私の務-つとめ-を果たすべく、始業から終業まで、おはようからおやすみまで、行ってきますからただいままで、生から死まで、試験に向けた勉強をしているのです。このようにして日々自らを追い詰めることが、一体何になるというのでしょうか。我々は確かに、何者かにならなくてはなりませんが、しかし、何者であるかということよりも、まず大切なのは、精神の安定、愛する我々自身の笑顔なのです。あなたが何者であるかなんて関係ない。そう言って抱きしめてくれるのは、いつも我々自身ではありませんか。思い出すのです。我々はお前で、お前は我々なのだ。

 

さて、勉強を続けているうち、次第にその精神は崩壊へと歩みをゆっくりと、しかし確実に進め、やがて必ず死に辿り着くものであるが、より美しくこの世界に光を灯すためには、ただ一方通行的に勉強を進めているだけでは完璧ではない。したがって、その歩みにはドラマが必要である。このドラマこそ世界に灯る光の”コク”となるのであり、これなくしては、その人物をその人物たらしめるための”深み”を生むことは不可能である。

今回は、そんなドラマを諸君らにお見舞いしよう。覚悟するんだな。

 

 

 

 

 陰暦4519年、聖クラミジア首長国連邦代表M.コンドリア3世は、大陰唇帝國に対する宣戦布告を行った。
 これが、後の世に語り継がれる性器の大戦争へと発展すること、また、クラミジア連邦の騎士ペニスリウスと、陰國の戦姫 応蔓込枝(おうまん こみえ)の2人の運命を変えたことを、この時人々は知らなかった…

 

 


 「ペニスリウスよ、陰國へと攻め込む前に準備を整えなくてはなるまい。」
 「はっ。コンドリア様の仰せのままに。」
 「我が国はかつて、センズールの民、オナーヌの民、ベーショの民で対立し、自慰戦争などと呼ばれるほど長きに渡って内戦が続いていたが、先代コンドリア2世の働きもあり終戦へと相成った。」
 「しかし、各々の民たちの心底から遺恨が消えたとは言い難い・・・」
 「うむ。我の代で悪しき歴史は消さねばならぬ。そのためには陰國を我が手中に収め、それに先立って各民の意思を統一しなければならない! ペニスリウスよ、そなたには各民を訪ね、我の意思を伝えてほしいのだ。」
 「クラミジア連邦の騎士として、このペニスリウス、必ずや使命を果たしてみせましょう!」

 

 

 


 10年前──

 


 「込枝、ごはんよー!」
 「はーい、お母様!」
 ──パクッ
 「おいしい!お母様、このお料理はなあに?」
 「ふふ、それはね、塩茹でした ふき よ」
 「しお、ふき?」
 「そう、塩ふきよ」
 「わーい!わたし、お母様のしおふき、だーいすき!!」
 「うふふ、たくさん食べて健やかに育つのよ。あなたが幸せでいてくれること、それが私の一番の悦びなのよ」

 


 それから1年後──

 


 「込枝!逃げなさい!!」
 「お母様!いや!わたしもお母様と一緒にいる!!」
 「込枝!あなたは生きなさい!あなたが幸せでいてくれること、それが私の──ッ」
 「お母様!お母様ー!!!」

 

 


 ──そして現在

 


 「私は大陰唇帝國の戦姫、応蔓込枝。必ずや、かの国、聖クラミジア首長国連邦を打倒し、大陰唇帝國の民に平和と安寧をもたらすことを誓おう!」
 (クラミジア連邦よ、私からお母様を、あの優しかった日々を奪った貴様らを、私は決して許しはしない…。必ず、私のこの手で、貴様らを滅ぼしてみせる!)

 

 

 

 聖クラミジア首長国連邦の騎士、ペニスリウス。
 大陰唇帝國の戦姫、応蔓込枝。
 遠く離れた地で、時を超えて、2人の運命の歯車は確かに動き始めた。いつか生命が尽きるその時まで、2人の歯車がその動きを止めることはない・・・
 陰暦4519年、開戦──!

 

 

 

 

 

これは、私が勉強に行き詰まった際に、勉強を一旦すべて投げ出し、そして頭をクリアにするために仕方なく、本当に仕方なく創作した物語のプロローグである。

勉強中、頭をリフレッシュさせるためには、勉強によって混乱した頭の中を吐き出し、クリアにする必要がある。私の場合は、混乱している頭の中を文字として吐き出し、見える化することによって、自らを見つめなおし、より自分を理解することができる。勉強とは、自らを高度に理解することの連続と言える。

そして、この「性戦 -Sex War-」の先の物語を紡いでいくのは、私ではない。一人一人に特別な物語が存在するように、一人一人の「性戦 -Sex War-」が存在している。私の中ではこの先、異国の民、ヴァン・ペニ公爵が登場したり、成り行きから洞窟に閉じ込められ脱出するまで一時休戦したペニスリウスと込枝であるが、その最中、かつてお腹を空かせた幼いペニスリウスに見知らぬ優しき陰國の女性がふるまってくれた「塩ふき」という料理の味が忘れられず、感謝を伝えるためにずっとその女性を探していることが判明したり、最終決戦に向けペニスリウスがクラミジア連邦に伝わる最強の武器、チングニルの槍を装備したり、物語は続いていくが、これはすべて私の「性戦 -Sex War-」である。

あなたは、あなたの物語を紡いでいってください。それだけが、私の願いです。